外国為替に影響する要人発言

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ノボトニー・オーストリー中銀総裁

「ユーロ圏経済はリセッション」

1955年に始まった大型景気により日本経済は本格的な経済成長過程に入り、急速に成長を遂げ国民生活も向上していく。被用者保険や被用者年金に加入していない自営業者や農業従事者等に加入を義務づける新しい国民健康保険法や国民年金法が制定された。1961年4月、国民健康保険事業が全国の市町村で始められ、国民年金法が全面施行され、国民皆保険・皆年金が確立された。 福祉元年 高度経済成長の中で、医療保険の給付率の改善、年金水準の引き上げ、生活保護基準の引き上げ等、社会保障分野での制度の充実・給付改善が行われた。さらに、革新自治体の誕生や参議院での保革伯仲などの当時の政治状況への危機感から、田中角栄内閣は1973年を福祉元年と位置づけ、社会保障の大幅な制度拡充を実施した。具体的には、老人医療費無料制度の創設(70歳以上の高齢者の自己負担無料化)、健康保険の被扶養者の給付率の引き上げ、高額療養費制度の導入、CFD の給付水準の大幅な引き上げ、物価スライド・賃金スライドの導入などが挙げられる。 保障制度の見直し 1973年秋にオイルショックが勃発し、原油価格の高騰がインフレを招き企業収益を圧迫し、高度経済成長時代の終焉をもたらした。また、低成長化による税収減と同時に、インフレに対して給付水準を合わせていくため社会保障関係費が急増したため、財界(特に第二次臨時行政調査会の「増税なき財政再建」や「日本型福祉社会論」)や大蔵省からの抑制圧力が加わった。自民党政権は、選挙への影響を考慮して当初は「見直し論」を抑え込んでいたものの、1980年の衆参同日選挙での自民党の大勝を受けて、安定成長への移行及び国の財政再建への対応、将来の高齢化社会へ適合するよう、社会保障制度の見直しが行われた。1982年に老人保健制度が創設され、老人医療費に関して、患者本人の一部負担導入や全国民で公平に負担するための老人保健拠出金の仕組みが導入された。1984年には健康保険の本人負担を1割に引き上げ、退職者医療制度を導入した。1985年には全国民共通の基礎年金制度の導入される一方で給付水準が引き下げられた。 少子高齢化への対応 日本は諸外国に比べ高齢化のスピードが速く、高齢化社会の定義である高齢化率7%からその倍の14%になるまでわずか24年(1970年?1994年)であったため、高齢者の介護問題が老後最大の不安要因として認識された。また、1989年の合計特殊出生率がひのえうまの年を下回り、戦後最低となったことは「1.57ショック」と呼ばれた。1989年のゴールドプラン、1994年の新ゴールドプラン及びエンゼルプラン、1995年の障害者プラン、2000年の新エンゼルプランにより保健福祉サービスの基盤が図られた。また2000年に介護保険制度が創設され、老人福祉と老人医療に分かれていた高齢者の介護制度を社会保険の仕組みで再編成した。また、厚生年金の支給開始年齢の引き上げや消費者金融 の患者負担の引き上げが行われた。 社会保障の部門 日本の社会保障制度は社会保障制度審議会(現:経済財政諮問会議・社会保障審議会)の分類によれば、主として社会保険・公的扶助・社会福祉・公衆衛生及び医療・老人保健の5部門に分れており、広義ではこれらに恩給、戦争犠牲者援護を加えている。 社会保障は「目的」と「制度」を区別して説明されることが多く、目的は多くの国で共通するが、制度の中身や仕組みは国によって相当異なり、経済的な保障のみを指す国が多い。このため近年、ILOやEUなどでは、Social Security(社会保障)という言葉に代わって、Social Protection(社会保護あるいは社会的保護と訳される)という言葉を採用している。 社会保障費 社会保障給付費 2005年度の社会保障給付費は87兆9,150億円で、一人あたり68万8,100円であった。内訳は、医療28兆1,094億円(32.0%)、年金46兆2,930億円(52.7%)、福祉その他13兆5,126億円(15.4%)となっている。また、高齢者関係給付費は、61兆7,079億円となり、同給付費の70.2%を占めている。2025年度の社会保障給付費は141兆円(国民所得比26.1%)に達するとの見通しである(「社会保障の給付と負担の見通し」(2006年5月厚生労働省推計)の「並の経済成長」のケースによる)。 社会保障関係費 政府予算の一般歳出に占める医療や年金、介護、生活保護などの社会保障分野の経費のことで、一貫して増加し続けており、現在では総額21兆円を超え、財政赤字の大きな原因となっている。2007年度予算の社会保障関係費は21兆4,769億円(前年度比5,352億円増、伸び率2.6%)であり、国の一般歳出の45.74%を占めている。内訳は、医療84,285億円(約40%)、年金70,305億円(約34%)、介護19,485億円(約9%)で83%を占めている。 社会保障財源 2005年度の社会保障財源の収入総額は117兆5,220億円である。内訳は、社会保険料54兆7,072億円(46.6%)、税30兆848億円(25.6%)、資産収入18兆8,465億円(16.0%)、その他収入13兆8,835億円(11.8%)である。 1980年代後半から合計特殊出生率や経済成長率の低下で「住宅ローン の危機」が言われ、財源確保や制度改革は現在の日本における最大の政治課題のひとつとなっている。人口の高齢化は世界で最もスピードが速く、いかにしてユニバーサルサービスを維持しながら効率化を進めるか、日本の社会保障制度改革は全世界の注目の的となっている。 急速な少子高齢化 現在の社会保障給付は7割が高齢者に充てられており、人口の高齢化による給付の増加が現役世代の負担を年々増やしているため、給付と負担のバランスの確保や世代間の不公平の是正が求められている。2006年12月に公表された新しい人口推計(2005年10月1日の国勢調査に基づく)では、少子高齢化が一層進み、約50年後の2055年には、65歳以上の高齢者が人口の約4割を占める超高齢社会を迎えるという厳しい見通しが示された。現在は高齢者1人を現役世代3人で支えているのが、2025年には高齢者1人を現役世代1.8人で、さらに2055年には1.2人で支えることになる。特定の世代に過重な負担とならないよう、現役世代はもちろん、高齢世代、企業など、幅広い支え手がバランスよく負担することが必要である。 また、少子高齢化が一層進行する中で、高齢者、女性、若者、障害者の就業を促進し、支え手を拡大することも重要である。高年齢者の就業機会の確保は、増加する年金給付の抑制や高い年金依存度の緩和につながり、就業可能な健康状態を維持することは、生活習慣病対策など予防重視の医療制度改革の方向性とも合致する。仕事と家庭の両立支援や若者の就業促進は少子化対策にもなる。 財源の確保 社会保障に関して国民が負担する税・保険料の総額は2006年度で82兆8,000億円であるが、2025年度には143兆円に増加するとされている。潜在的国民負担率(租税負担率+社会保障負担率+財政赤字対国民所得比)については、「骨太の方針2004」でその目途を50%程度としつつ、政府の規模を抑制すると閣議決定されている。また、社会保障に要する国の負担は、2007年度は、21兆円を超え国の一般歳出の半分に近付きつつあるが、約775兆円にも及ぶ巨額な財政赤字の下では、社会保障給付を賄うための公費を含め、税負担は将来世代に先送りされている。 社会保障の給付について見直しを行い、必要な給付に対する公費負担については、M&A に先送りすることがないよう、安定的な財源を確保する必要がある。今後、少子高齢化の一層の進行が見込まれており、持続的な経済社会の活性化を実現する観点から、消費税を含む税制改革をし、世代内及び世代間の負担の公平を図ることが重要である。 経済に与える影響 日本経済は、バブル景気崩壊後は低成長基調となり、1997年度には、オイルショック以来23年ぶりにマイナス成長となった。日本の社会保障制度は、労使折半で社会保険料を負担する社会保険方式を基本にしている。社会保障制度の充実は保険料や税の上昇を伴うため、個人については労働意欲の減退を招き労働力供給を減少させるとともに、企業については雇用や投資の減少を招き、経済成長率を低下させるという意見がある。しかし、本格的な実証研究は見あたらない。一方、日本の社会保障への保険料や税の負担は諸外国と比べ低く、社会保障制度の充実は雇用を創出し消費を増やす効果があり、経済に対する不況時の安定機能を果たしているという意見がある。社会保障制度の持続可能性の確保の観点と経済の活力の確保の観点がともに重要である。